中国と日本ではたらき自由を目指すビジネスマン

10年8月~17年4月、中国上海で広告の仕事。17年5月に日本へ帰国、中国×金融×マーケティング。自己研鑽を重ね49歳に完全自由を得る過程を綴る。

中国の電気自動車メーカーBYDで11億元にも及ぶ大詐欺事件が発生

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BYDは中国語で比亚迪,中国の電気自動車メーカー、香港市場に上場していて中国でも有望株な会社です。

ワールドビジネスサテライトでも取り扱われていました。

txbiz.tv-tokyo.co.jp

 

そんなBYDで11億元(約181億円)にも及ぶ詐欺事件が発生して、話題になっています。

 

ことの顛末はこうです。

 

7月4日

BYDの公式サイトで150文字のリリースが掲載される。

内容は下記のようなもの。

弊社社員でも無い者が弊社社員を騙(かた)り、会社印を乱用してマーケティング活動を行った。

弊社は警察へ通報し、首謀者である李娟はすでに警察に拘束され捜査されている。

↓リリースのリンク先

http://www.byd.com/sites/byd/news/07/04/2018/%E5%A3%B0%E6%98%8E

 

7月12日

BYDの公式サイトで更にリリースが掲載される。

「关于李娟等人冒用比亚迪名义开展相关业务的声明:李娟らがBYDの名義で行った業務に関する声明」

このリリースでは

・李娟という者が「上海BYD電動自動車有限公司」のマーケティング部責任者を騙った

・@byd.comに似た@sh-byd.comというメールアドレスを利用

・BYDの会社印を偽造

・BYDの名義で多くの会社とマーケティング活動の契約を締結

・しかし、これらはBYDの知るところではない

・BYDも被害者である

↓実際に発信されたリリースの全文

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この業務を請け負っていた広告会社の一つ「上海竞智广告有限公司」によると

・李娟からの発注は3年前から発生している

・発注先のベンダーは25社以上

・わかっているだけで11億元の発注額にも及ぶ

・支払いが滞っているものも多数ある

と記者に語っている。

 

 

 

7月16日朝

業務を請け負ったいくつかの広告会社が

「BYDが3年もの間、知らなかったわけでがない」

と語り始める。

 

その理由として

・全国で試乗会を行っており、ご当地のディーラーもとても協力的であった

(本部からの指示がなければディーラーが広告会社に協力するはずが無い)

 

・小規模な全国で行われる車の展示会に何度も参加した。主催者側はBYD本部とコミュニケーションをしたあとに、広告会社へ連絡してきている。

(多分、何かしらのエビデンスが残っている)

 

・2018年6月、上海雨鸿文化传播有限公司という広告会社の総監(部門長)汪晓婷は、

詐欺の首謀者とされている李娟と一緒にBYDの深セン本部へ赴いている。

その際に、BYDの営業社員である何宏雨、牟晓萌、孙斯闻の3名が2018年上半期の

上海における広告活動に関する契約にサインをした。

 

 

・上海雨鸿文化传播有限公司は李娟(詐欺の首謀者)を通じてサッカークラブアーセナルとの契約を行い、BYDのPR部門部門長の长李巍がサイン式典に参加した。

↓契約書の写し

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↓サイン式典の写真

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↓広告会社が提供したアーセナルとの契約に関するメールやり取りのコピー

李娟(詐欺の首謀者)の他、中国以外にあるBYD支部の人のメールアドレスも入っている。

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広告会社の担当者は語る。

「李娟(詐欺の首謀者)に業務を獲得するために袖の下を渡したことは無い」

つまり李娟は個人的な利益を得ていたわけではないので、

なぜ李娟がこのような行為を行ったのかは不明。

 

ただ、いくつかの記事を眺めているに

・BYD本部、というか本部の一部の悪い人間はこのことを知っていたはず

・実際、李娟を表立ってマーケティング業務に当たらせていたはず

・BYD内部の社員たちがでマーケティング費用を中抜きしていたのではないか

という構図が読み取れました。

 

さて、BYDは香港証券取引所にも上場している上場会社。

どのようにこれを乗り切るのか?