10年8月~17年4月、中国上海で広告の仕事。17年5月に日本へ帰国、中国×金融×マーケティング

東大院生が考えたスマートフォンFX[読書感想文]

チャートが動くのは人間の心理によるもの

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東大院生が考えたスマートフォンFXを読んだので、感想文&まとめ。

東大院生が考えたスマートフォンFXの全体的感想

FX初心者の僕でも読みやすく、あまり難解な印象を持つこと無く読めました、

書いてあることはすごく実践的で、言葉の意味や、彼が伝えたいことを

本当に理解しようと時間をかけて、何度か読み直すと良いと思います。

読む前は、この人の外観が

www.youtube.com

こんな感じだったので、ちょっと疑ってたんですが、

FXのことめっちゃ研究・勉強し、実際のトレードをされているんだと思います。

ポイントだと思った内容

僕がポイントと思うところ箇条書きメモ。

実際にはもっと細かい注意点、実践的なノウハウがあるので、

このメモだけでは本の内容を網羅することはできません。

購入して読んだ方が良いです。

チャートが動くのは人間の心理によるもの

・相場が動くのはファンダメンタルズでもテクニカルでもない。

・相場に参加している人間の心理で動く。

・だからFXに参加している人間の心理状態と、その変化が分かれば生き残れるはず

時間で人の心が変化する

・人の心の変化を与えるのが時間

・例えば、FXは週末取引できない

・週末に何か事件があったら今週稼いだ収益が無くなるかもしれない心配だ

・だから金曜日には多くの参加者が決済に動く

・そのため金曜日にはチャートが反発しやすい

FXのリスク管理は損切り

これは他の本でも必ず出てくる言葉。

多分、真理なんだ。

レバレッジとは資金効率を示す言葉

・レバレッジはハイリスクというのは間違った認識

・レバレッジは「どれだけ少ない資金で取引できるのか」という効率を表す

・リスクを決めるのはレバレッジではなく取引の量である

※ここが難しく理解に時間がかかった。というかまだ理解が合っているか不明。

例)

口座には100万円がある。

外貨預金:1ドル100円の時に、100万円で1万ドルを現物購入。(レバレッジ1倍)

FX:同レートで、25倍レバレッジの4万円で1万ドルを購入。

(口座には証拠金として96万円が残っている状態)

1ドル100円が90円と円高に振れた。

両者とも1万ドル保有しているので、1万ドル=100万円→1万ドル=90万円となり、

レバレッジ1倍の外貨預金:10万円の損

レバレッジ25倍のFX:10万円の損。

レバレッジをかけようがかけまいが、損する金額は同じ。

取引する量をきちんとコントロールすれば、レバレッジは少ない金額で、

大きなお金を動かすことができる。

FXではイチロータイプであれ

・ホームランは狙うな

・コツコツヒットを積み重ねるイチロータイプが良い

相場の種類は3種類

・アップトレンド

・ダウントレンド

・レンジ

トレードの種類は2種類

・順張り

・逆張り

アップトレンドで順張りするなら買い(ロング)

アップトレンドで逆張りするなら売り(ショート)

ダウントレンドで順張りするなら売り(ショート)

ダウントレンドで逆張りするなら買い(ロング)

問題はいつ順張りor逆張りで入るのか?

→これを教えてくれるのが時間

参加者はどこにいるのか?

・チャートを動かすのは参加者の心の変化と言った

・では参加者はどこにいるのか?

・NY、ロンドン、東京の3つ

・特にNY&ロンドンが動く日本時間の23時30分~01時30分はゴールデンタイム

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世界のトレーダーたちの心理は?

・自分が寝ている間に相場が動き、収益が損失になったら困る

・だから帰宅前にポジションを決済しようとする

・東京だったら15時前、ロンドンなら0時前、NYなら午前5時前

・例えばUSD/JPYで朝9時からアップトレンドがあったとする

・すると東京のトレーダーたちはこう考える

・今日も順張りで収益が上がってる、もう少しで東京市場が閉まる

・もしロンドン、NYあたりで大きな経済指標が発表されてチャートが動き

・今出ている含み益が含み損になったら困る

・よし、この辺りでポジションを閉じて決済しよう

・すると14時くらいからアップトレンドはダウントレンドに切り替わる

・14時以降でアップトレンドの逆張り、つまり売りを仕掛ければ

・自分の収益になる可能性が高い

・東京市場では9時~14時は順張り、14時~15時は逆張り

アノマリー

・合理的な説明ができない事象のこと

・代表的なのが月曜日の窓埋め

・窓とはNY市場が終わる土曜朝7時と、取引が始まる月曜の朝に価格の乖離のこと

・これが起こる理由は週末に大きな事件などがあった時

月曜日の窓埋めで収益を狙う

・開いた窓は閉じに動くことが多い

・例えば土曜日7時、1ドル100円で取引終了していたのに

・月曜の朝にはなぜか1ドル109円で始まっていた

・1円分の窓が開いているが、閉じられる傾向が多い

・つまり109円→110円になるアップトレンドが起きやすいから

・順張りのドル買いで入ると良い

ゴトー日は仲値の円安による収益を狙う

・窓以外のアノマリーとして仲値の円安がある

・仲値とは銀行で外貨両替する時の基準価格のこと

・仲値は朝9時55分の為替レートが基準となる

・銀行はドルを安く仕入れ、高く顧客に売りたいと思う

・だから銀行は仲値が決まるまで9時~9時55分にドルを買いに走る傾向がある

・そうすると9時~9時55分の間はドルの値段が上がる傾向になる

・この時に順張りすれば収益を狙える

・ゴトー日と呼ばれる日は更に狙い目

・ゴトー日とは5、0の付く日のこと。

・毎月の5日、10日、15日、20日、25日、30日。

・このような日は貿易決済が集中しやすく、ドルへの需要が高まる

・銀行は先述した傾向を更に強める傾向に

王道のダウ理論

・抵抗線を明確に上抜けた所で買い

・支持線を明確に下抜けた所で売り

でポジションを持つ

・買いで入った場合は支持線を下抜けた時

・売りで入った場合は抵抗線を上抜けた時

で損切りを行うこと

この2つの基本で

・いつポジションを持ち

・いつ損切りするか

が明確

裏技のOANDAジャパンのオープンオーダー

・OANDAは世界で使われるFXブローカー

・市場参加者の縮図が見られる

・オープンオーダーとオープンポジションで市場参加者の状況を見る

このポイントを書くとすごく長くなるので割愛

損切りできない人の心理を解き明かすプロスペクト理論

・最初の50万円の含み損と、追加される50万円の含み損

・金額は同じ50万円だが、心理的には最初の含み損の方がショックが大きい

・『これでいくら儲かるか!?』と楽しみにしていたのに最初に50万円損

・そして次の50万円の含み損が来た時には『どうせ駄目だったし』

 といった具合に心理的ショックは2回めの含み損の方が弱い

・損が追加されればされるほど、損切りはやりづらくなる

・結果として損切りできず、大きな痛手を被る

利食いの時にも使えるプロスペクト理論

・利益を得た時の喜びを10としたら、同じ金額損した時のショックは50にもなりうる

・心のショック50を回避するため、収益が出るとたとえ10の喜びを得るため

 人は早く利食いに走ってしまう。

・眼の前の小さな利益に囚われず、できるだけ利益を多く取ることを心がける

プロスペクト理論でよく使われる質問

・質問A:次の選択肢のうちどちらを選ぶか?

①50%の確率で100万円を得るか0円かのくじを引く

②確実に50万円もらえる

・質問B:更に次の選択肢のうちどちらを選ぶか?

①100万円の借金がある。50%の確率でチャラになるか、そのままかのくじを引く

②100万円の借金がある。100%の確率で50万円をチャラにする。

質問Aでは②を選択する人が多いのに大して、質問Bでは①を選択する人が多い。

人間は目の前にある利益は確実に得ようとするものの、借金や損に対しては全てを回避する可能性に賭けてみたくなる。

FXブローカー選びは慎重に

・コストとなるSpreadが狭いか

・約定力が高いか

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最新情報をここで紹介しているから参考に

収益より勝率重視

・トレードで重視するのは収益より勝率

・精神衛生上、そちらの方がいいから

副業に向いているトレードスタイル

・デイトレードが向いている

・スキャルピングトレードはずっとチャート見ないと行けない

・スウィントレードも少額で始めるには向いていない

分析手法

・テクニカル分析の方がいい

使うテクニカル指標

・ボリンジャーバンド

・MACD

・あまり多くの指標を見ても混乱するから、シンプルに

トレードのシナリオ

以上で説明されてきた内容をもとに、実際のトレードを時系列で紹介。

すごいイメージが湧きやすく、なるほど、と初心者の僕でも唸った。

そうやって自分のトレードシナリオを組み立てるのか、と。

良著でした。

田畑さんの公式サイト

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Twitterで田畑さんのお名前を検索すると結構出てきて、好評。

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