明確なデータで示されたわけではないのですが、興味深い記事です。
なぜ95年生まれ以降は微信(Wechat)をあまり使わないのか?
という記事です。
記事はこんな内容で始まります。
95年生まれ、00年生まれの子が一番使ってるチャットアプリが何か知ってる?
そんな質問の答えはなんと、QQ!
QQとは中国のネット黎明期から使われているチャットソフトです。
このチャットソフトも微信(Wechat)を作っているTencentが開発したものです。
日本語版もここからインストールできます。
では、なぜ95年以降生まれの中国人は微信(Wechat)をあまり使わないのでしょうか。
①微信のリリース時期
微信ができたのは2011年。95年以降生まれの子はまだ高校生以下。
自分のスマホを持っておらず、ネットはPCでつなげるのがやっとだった。
②機能の違い
微信は商業的、QQは娯楽的という機能の違いがある。
QQではオンラインゲームや掲示板など娯楽的要素が強く、
学生のニーズに合っている。
③先生の影響
先生から出される宿題や補習のお知らせはクラスの皆が入っている
QQ群(群はグループチャットの意味)で発信がされる。
なぜ先生は微信群ではなくQQ群で発信するのだろうか?
微信群では誰でも発言ができ、QQ群では先生だけが発言ができる機能がある。
例えば先生が微信群で発言した場合、その後それぞれがメッセージを発信し、
先生が発信した情報が埋もれてしまい、後から見た生徒が重要なメッセージを
見逃してしまう可能性が高い。
しかしQQ群では先生1人が発信ができ、生徒はただそれを見ることしかできない。
そのため重要なメッセージを確実に伝えることができる。
④QQ空間の開放性
微信を使い慣れたユーザーはその封鎖性を好んでいる。
例えば1人の男性がタイムラインにアップし、そこへ奥さんと浮気相手の人が
書込をしても何の問題もない。
なぜなら奥さんと浮気相手は友達であるはずがないので、男性と奥さんのやり取りを
浮気相手は見られないし、男性と浮気相手のやり取りは奥さんは見られない。
しかし、このような封鎖性は95年以降生まれからすると疎まれる機能になっている。
例えば95年生まれの学生が一つの記事をQQ空間(匿名性のあるFacebookのようなもの。QQのSNS機能)のタイムラインにアップしたとする。
この記事は誰でも見られるので、960もの「いいね!」がついたとする。
この960もの「いいね!」は彼の承認欲求を大いに満たすのだ。
それに例えばQQ空間で友達Aが彼の記事に「いいね!」をつけると、全く面識のない
Bにも友達Aが「いいね!」したことが伝わり、その後リアルでもBと友達になれる、
といった人脈の広がりも出てくる。
微信の閉鎖的なつながりではこうはいかない。
しかし最後に筆者はこう言いいます。
95年以降生まれの人たちも長くはQQにおらず、微信へ移っていくはずだ。
彼らの同級生は引き続きQQも使い続けるだろうが、
人とのつながり方が多元化する中で、人は自分と同じような興味/関心を持つ
人たちとつながっていくもので、
実は同級生同士のつながり(つまりQQでのつながり)とは案外脆いからだ。
これは非常に面白い記事です。
仕事だけではなく、現地の方とのコミュニケーションにも役立てそうですよ。
へえ、あまり使われませんか。周りの若者は使う人が多いですが
Wecjat掲示板さん
コメント、ありがとうございます。
多分、うまく使い分けてるんだと思うんですよね。