日本語にも方言があるように、中国語にも方言があります。
日本語の方言は、よっぽどの田舎でない限り聞き取れないといったことはありません。
しかし中国は広いので、方言はほぼ外国語と同じで全く聞き取れません。
上海人はよく上海語を使います。
大阪人が東京にいっても大阪弁で話すのと同じ心理だと思うのですが、
地元にかなり熱い想いを持っているのです。
前、会社でこんなことがありました。
ある上海人の同僚に、上海人のサプライヤーを紹介しました。
最初はお互い普通語、つまり標準語で話しているのですが、言葉のはしばしに
上海語なまりを見つけると、一瞬で上海語になってしまいました。
もうこうなると何を言っているのかわからなくなります。
これは上海の地下鉄駅に掲載されている百度地図、日本でいうGoogle Mapの広告です。
2フレーズ目に「阿拉晓得」と書かれていますが、これは上海語です。
中国語で「私たち」は「我们」、発音では「ウォーメン」と言いますが、上海語では「アラ」といいます。
更に「知っている」は「知道」、発音では「ヂーダオ」と言いますが、上海語では「シャデァ」といいます。
この「阿拉晓得」という文字は上海語の音を無理やり普通語の音に合う漢字をアテているのです。
なので、この「阿拉晓得」自体には何の意味はありません。
ちょっと大阪以外の方には分かりづらいかもしれませんが、大阪の地下鉄で
「痴漢アカン!」
という広告を見たことがあると思いますが、あんなイメージです笑
上海人の同僚に
「このように上海語で書かれるのと、普通語で書かれるのと何か受け取る感じは違いますか?」
と聞くと
「我々上海人にとってはこのコピーは親近感を感じる。」
という答えが帰ってきました。
中国は広いので地域でも、こういったクリエイティブの変更をすることで
現地の人に与える印象というものが変わってくるのだと勉強になりました。