日本ではLINEがよく使われますが、中国大陸ではWechatがスタンダードです。
Wechatは微信と中国語で表記されます。
私は中国にいたのでどちらもアカウントを持っていて、仕事でも両方を使います。
そこで感じたのですが、どう比較してもWechatのUI、ユーザーインターフェース、
つまりアプリを使ったときの見た目が、LINEのそれより優れている、ということです。
最近、LINEのトーク画面のTOPの、しかも一番上段に、AMEXの広告が表示されます。
これが結構面倒でして、読み込みにタイムラグがあって、1番上に表示されているメッセージをタップしたと思ったら、
あとから読み込まれた広告欄をタップしてしまって、いちいち戻らないといけないんですよね。
この方法で消せるらしいです。
一方、Wechatはこんなことはありません。
チャット一覧画面に広告を出すなんていう馬鹿な仕様を一度たりともしたことがありません。
少なく僕が知る限りは。
おそらくユーザーの使いやすさを第一に考えているものと思います。
よく中華系アプリにありがちな、アプリを開いた瞬間に全面広告が出るものもありますが、それも一度もありません。
ずっとこれです。
LINEは公式アカウントが、ともだちと並列で並ぶんですね。
だから公式アカウント、例えばLINEクーポンとかスターバックスとか、ユニクロの公式アカウントがメッセージを発信するとそれが上に来て、前の友達との会話がどんどん下に行ってしまいます。
Wechatは公式アカウントに2つ種類があります。
1つは購読アカウント、1つは服務アカウントです。
購読アカウントは1日に1度、ブログ的に記事を更新することができるので、
メディア運用的な使われ方をします。
服務アカウントは1ヶ月に4回までしか記事を発信できないのですが、金銭のやり取りやAPIとつないで様々なサービス連携ができるので、商業的な使われ方をします。
例えば銀行の口座を連携して「残高」と文字を打つと返信で残高が返ってくる、などです。
購読アカウントは友達とは並列に並ばず、閲読号というフォルダにまとまっています。
なのでいっぱい購読アカウントをたくさんフォローし、あらゆるアカウントが何度記事をアップしても、閲読号フォルダに未読マークがつくだけで、友達とのチャットが下に行き埋もれるというようなことはありません。
服務アカウントは友達と並列になるので、何かメッセージを発信されると友達とのチャッチ一覧画面に出てきます。
LINEのメニュー下右側に「ウォレット」っていうマークがあるのですが、
あそこをタップするとポイントやら、クーポンやらほけんやら投資やら、
色々なサービスがリストで見られるようになっています。
で、多分毎日のようにアップデートやリリースがあるのか、いつまでたっても
Newマークの「N」が消えないんですよね。
しかもたくさんのサービスにNがついてるもんですから、むしろどれがNewか分からんのです。
↓こんな状態です。
Wechatはこんな感じです。
サービスそのものが違うので単純比較はできませんが、Wechatの方がサービスや情報の分類が上手なのですね。
これはUIデザイナーの問題ではなく、プロダクト全体に関わっているのでデザイナー一人が頑張ってできるものではありません。
おそらくWechatのプロダクトを管理している人はものすごく優秀な人なんだろうなと思います。