上海よりも蘇州の方が看板広告、とくに不動産広告が目立ちます。
これらは全てタクシーから見える看板広告(屋外広告)なのですが、全て大きくかなりダイナミックです。
日本でも何度か電車や駅構内で不動産物件、特に新築マンションの広告を見かけることがよくありました。
この際必ず見られるのが「●●で検索」といった検索窓です。
私が以前担当していた案件でもほとんどのクライアントがこれを実施しており、
「何回検索されたか」を他媒体との連動で1つの指標にされているクライアントもいらっしゃいました。
(正直、看板や屋外広告、代理店に配られるツール類、新聞広告に入れてもあまり検索数は伸びません)
さて、一方中国の看板広告(屋外広告)を見てみると、検索窓のようなものは見当たりません。
・物件の名前
・ちょっとしたイメージ
・「3つの部屋、2つのダイニング、2つのトイレ」という簡単な間取りメッセージ
そして
・電話番号
というかなりシンプルな作り。
看板から他の媒体、おもにWEB媒体への誘導といったことはされいてませんでした。
この理由を考えたところ2つの仮説が浮かびました。
①中国の不動産市場は売り手市場だから
中国の不動産は買い手が数多おり、売り手市場もいいところ。
媒体やクリエイティブ、ユーザーのタッチポイントに合わせた最適なメディアの選定など、
別に考えなくても物件が売れるのでやる必要はない。
②1つの媒体で完結させた方が効果的
実はこれまでに色々やってみたが上記のようなシンプルな看板の作りがベスト。
電話番号さえ載せておけば自ら問い合わせをしてくる。
恐らく①の理由であると思っています。
以前、上海の地下鉄でこのような交通広告を見かけました。
http://www.yihaodian.com/product/index.do?merchant=1
生活雑貨やたくさんの商品を扱う通販サイトなのですが、
確かに交通広告には「1号店」と検索するようなクリエイティブになっています。
商材や販売チャネルによってやり方が違うのは当然なので、根拠、仮説としては希薄ですが、
やはり今の中国において不動産は「作れば売れる」状態なのだと思います。
【中国上場不動産企業38社:2010年上半期純利益109億3000万元】
http://www.chinapress.jp/release/22440/