「三中全(会)」は5年に一度行われる全国から共産党の代表が集まる会議です。
党代表大会ですので、以前の記事「そうだったのか!?中国共産党の組織構造」で説明した、この図
でいう外から2階層目、党大会代表の2,270人が全国から集まるわけですね。
最も有名な「三中全(会)」は1978年に行われた第11回三中全会です。
なぜ有名なのかというと鄧小平が改革開放を宣言した大会だからです。
今回の「三中全(会)」は第18回目。
この大会での注目は大きく下記の5つの改革です。
会社登記や結婚証明に至るまであらゆる項目で審査や手順を削減しています。
行政手続を効率化するようにしています。
7月には人民銀行(日本でいう中央銀行)が貸し利率制限を撤廃したり、
10月には上海市自由貿易試験区が開設され、金融規制緩和が進んでいます。
ニュースでは
2-3年後には預金利率の自由化(中国では預金利率が規制されているので全ての銀行で同じ)、
2020年頃には中国人民元が自由化される
という記載がありました。
環境税や資源税などの新しい税金の導入検討、増値税改革、
中央政府と地方政府の税支出の領域区分の方法など、改革が行われる予定です。
中国における土地改革とはつまり戸籍改革です。
農民戸籍から都市戸籍に変更するための規制が緩和されているそうです。
主に資源価格に対する改革です。
ニュース記事を読んでいると改革、つまり改善は色々なところで進められています。
大きな所でいえば、「上海市自由貿易試験区」、小さなところでは「広州で結婚証明手続きが30分でできる」など、です。
僕の受けている印象としては、これまで「見てくれ」の経済成長から、「着実で利のある」経済成長へと
転換させようとしているのだと思っています。
今日、2013年11月9日から始まる「三中全(会)」に注目です。