中国社会科学院が発表した「2010年中国文化産業発展報告」によると、
2009年、中国国内広告市場への投入は前年度同時期より13.5%増の5075.18億元(約7 兆円)となったそうだ。
一方、電通による「日本の広告費」によると、
2009年、日本の広告費は5兆9,222億円、2008年に比べ11.5%減となっている。
つまり09年で中国の広告市場は日本の広告市場を1兆円以上大きくなったということだ。
中国の媒体別成長率ではテレビが122.5%、屋外メディアが117.5%と、この2つが大きいようだ。
(いずれも前年比)
一方日本でのテレビはというと1兆7,139億円と前年比89.8%となっている。
(屋外メディアの統計は出ていないため比較対象外)
新聞6,739億円(前年比81.4%)、雑誌3,034億円(同74.4%)、ラジオ1,370億円(同88.4%)とマス媒体はすべて前年を割る数字となった。
唯一ネット媒体が7,069億円(同101.2%)と前年を超える数字になっている。
しかしその成長もバナーといった純広告は伸び悩んでいるようだ。
成長を牽引しているのはモバイル広告(前年比112.9%)、検索連動広告(リスティング広告)(同108.6%)である。
中国でのネット媒体の成長も顕著で、ニールセンの調べによると
2009年中国インターネット広告市場規模は180億元(約2399億円)、前年比136.9%となっている。
中国のネットユーザー数は09年6月時点で4億2000万人もおり(中国ネットワークインフォメーションセンター(CNNIC)調べ)、
かなり巨大なマーケットになっている。
しかも人口で割った普及率では31.8%にとどまっており、まだまだ普及率は上がっていくと思われる。
このことから日本のネット広告市場も超える数字があと数年でたたき出されるだろう。