金融政策は、国の経済・将来を左右する大きな領域です。
金融政策という言葉の中には、色々な概念、手法が含有されますが、
ここの記事では、個人の視点から中国と日本における違いについて
書きたいと思います。
日本だと株式投資を行うために証券会社へ口座を開けば、
アメリカの上場会社の株を購入することができます。
例えば私が持っているSBIの証券口座からアメリカで上場している
アマゾン・ドット・コムの株が買えます。
しかし、中国の証券口座からは海外で上場している株を購入できません。
また香港株を買うのにも沪港通と呼ばれる口座を別で開く必要があります。
この沪港通を開くには50万元以上のデポジットが必要なのが通例です。
もしどうしても、中国人でアメリカ株などを買いたい場合は、
香港などに銀行口座及び証券口座を開設する必要があります。
日本では一律(NISA預かりにしない限り)、配当に対して20.315%の税金がかかります。
しかし中国では1年以上、同じ株を保有していれば配当に税金がかかりません。
配当がまるまる収益になるわけです。これは良い制度ですね。
同じく、日本では定期預金で得られた利子に対して、20.315%の税金がかかります。
中国では2008年以降、定期預金の利子への税金は撤廃、まるまる受け取ることができます。
と言っても、日本の場合、定期金利の利子がほぼ0なので問題ないです。
方や中国はの利子は高いです。
下記は2018年における各行の定期預金利率の表です。
上から6段目「郵儲銀行」、これは日本でいう郵便貯金なのですが、
1年もので2.25%、5年ものにいたっては4.125%もあります。
この記事でも書いたのですが、人民元で多めのキャッシュがあり、
更に日本で住宅ローンが組める人は、この金利差を利用した方が良いと思います。
ちなみに、中国現地で日本円に換金して、日本円として中国の銀行口座に
普通預金していたら、高い金利がつくのかな?と思って実験したことがあったのですが、
やはり日本円は日本と同じゼロ金利でした・・・・。
中国は人民元から外貨への換金を厳しく規制しています。
この記事でも書きましたが、私も日本へ帰国する際に、何回も銀行窓口及び
税務署を往復しました。
最近、中国から日本への旅行者が急増していますが、個人として換金できる上限金額は年間5万ドルまでと定められています。
違う銀行で換金したり、海外に行ってから銀聯カードでATMから外貨で引き出したり、
Wechat Payで外貨建てで支払ったりすれば、年間5万ドル以上も実質換金できるのではないか?と思ったりするのですが、
おそらくかなり厳格に管理されているので抜け道は無いものと思われます。
他にも気づいたら、また書き足したいと思います。