ここ最近、10年以上前に中国から海外へ留学、移住した人に会う機会がありました。
彼ら/彼女らと話をしている中で興味深い発言が出てきました。
5,6年前までは「海外にいる自分OK」、でもこの数年で若干の劣等感
彼ら/彼女らはもともと中国で生まれ、中国で育ったのでルーツは中国にあります。
親戚や友人はもちろん中国にいます。
5,6年前までは、
「発展途上国の中国を離れ、先進国(※)の海外に出た自分ってイケてる」
という、いわゆる誇りがあったようなのですが、
この数年で
「『あれ?』と思うようになったことがある」
とのこと。
※先進国は日本だけを指していません。カナダ、シンガポールなども含みます。
どういうことかと、
海外にいる自分より、中国にいる知り合いの方が、経済的に豊かになった
ということでした。
中国にいる友人や親戚と話すと、
- 毎月20万円近くするInternationalschoolに子どもを通わせている
- 乗っている車はメルセデス・ベンツ、BMWが当たり前
- 頻繁にヨーロッパなどの海外へ旅行へ行っている
- 偽物ではなく百貨店で買った高級ブランド品を身に着けている
などなど、景気の良い話ばかりを聞くことが多い、とのことでした。
しかもこの本当数年でこれを感じるようになったようで、
「経済的には少し劣等感を感じるなぁ」
という表現をされていました。
でも、幸せかどうかは別
とは言うものの、中国にいればよかったか?というと単純にそうではないようでした。
シンガポールに住んでいる方は、
- この前娘を連れて上海へ行ったけど、滞在した2日目からひどい咳
- 滞在中ずっと咳をしていた
- やはり環境的には住む場所ではない、と思った
この方は学生時代にイギリスへ留学、留学先で旦那さんと出会い、
今はシンガポールで家族3人暮らし。
シンガポールの方が暮らしやすいし、幸せだと思う、と言っていました。
もうひとりは、もともと天津出身で、ずいぶん前にデンマークへ移住。
10年前に中国へデンマーク人として帰国し、仕事をしています。
なので海外にルーツを持ちながら、最近の中国の経済成長のメリットも享受している
ツワモノです。
この方は
- 今は上海に住んでいるけれど、もっとゆっくりなところで生きたい
- 日本に出張で降り立った瞬間、うまく表現できないけれど心が落ち着いた
- 環境のせいなのか、人々の歩くスピードなのか
- うまく表現できないけれど、上海よりは生きやすいと思う
と言っていました。
僕は中国で7年間暮らし、日本に帰国して1年が経ちました。
どちらの方がQOL(Quolty Of Life)が高いか?と言われると、
僕も日本だと思っています。
ただ、僕は日本人なので、そう思うのは当たり前ですね。
言葉が母国語で通じて生活、仕事ができるってなんて幸せなんだ!と思います。
いくらビジネスレベルで外国語が話せても、やはりネイティブではないので、
ちょっとしたことでも疲れるのです。