10年8月~17年4月、中国上海で広告の仕事。17年5月に日本へ帰国、中国×金融×マーケティング

上海駐在が決まったら事前に準備することリスト(2019年12月追記有)-中国上海の生活費(駐在員編)

※2019年12月08日に追記/加筆しています。

会社から中国へ駐在を命じられた人向けの記事です。

中国へ駐在する前に、日本で何を準備するべきかに応えます。

※注意点※

①生活水準によって費用は大きく変わります。あくまで参考として御覧ください。

②1元=15円で計算しています。

③企業によってバラバラなので、あくまで参考として御覧ください。

目次

中国の駐在にかかる費用項目

まずは中国駐在中に発生する費用項目を洗い出してみます。

分かりやすくするため留学生編、現地採用編でも書いた項目を記載していますが、

駐在員の場合、ほとんどが会社負担になります。

  • 自身の中国語学習費
  • 家族の中国語学習費
  • 子どもの学費
  • 渡航費
  • 保険料
  • 住居費
  • 食費
  • 通信費
  • 交際費(遊興費)
  • 交通費

自身の中国語学習費

結論から言うと、費用はかからず、ほぼ会社負担です。

ほぼ、と書いたのは一定金額を超える学習費は自己負担になるからです。

もし全部自己負担させられているなら、人事部と交渉すべきです。

私は2010年から2017年に現地採用として上海で働いていました。

その間に何人か駐在員が上司として赴任してきましたが、事前交渉によって待遇が大きく違っていたのを目の当たりにしました。

企業によって駐在員に対する中国語学習のサポート度合いは違います。

決してそのまま人事部や上司の言いなりにならないでください。

さて、あくまで僕の感覚ですが、

商社・金融系の駐在員:手厚い

メーカー・サービスの駐在員:手厚くない

といったイメージです。

※手厚くない、と言っても現地採用だった僕からすれば、十分過ぎるほどですが。

手厚い、というのがどれくらいかというと、商社・金融系の企業で、

駐在員として来ている人は、丸々1年間を語学習得のみに徹し、仕事はしてません

もちろん、この間にも給料は支払われてるし、学費も会社負担です。

手厚すぎるでしょ。

対して、手厚くない、というのがどれくらいかというと、

メーカー・サービスの駐在員として来ている人は、年間数十万円を語学学習費

として企業が負担しているのが一般的です。

就業時間は仕事をしながら、終業後または週末に家庭教師を雇ったり、

語学学校に通って、語学を習得するという感じです。

家族の中国語学習費

駐在員妻や子どもの中国語学習費についても、ほぼ会社負担です。

サポート度合いは同じく、企業によってまちまちで、

さすがに丸々1年間、語学学校に通わせる費用負担は無いと思いますが、

各企業とも最低数十万円程度を負担して、駐在員家族にも中国語学習の機会を

与えているのが一般的です。

実際、僕が通っていた華東師範大学にも午前中だけ来る駐在員妻様がいました。

子どもの教育費

家族帯同で来られる駐在員の大きな費用としてかかるのが、子どもの教育費です。

ただ、義務教育については会社負担が一般的です。

これには各企業とも違いはありません。

義務教育以外の部分、つまり幼稚園と高等教育については自己負担となる

ケースもあります。

そして、この費用が結構高いのです。

参考までに上海における駐在員の子どもの教育にかかる費用を書いておきます。


日本人幼稚園

例、上海美しが丘モンテッソーリ幼稚園(ホームページ

↓金額は2016年当時です。詳細は幼稚園のホームページを御覧ください。

保育料:月額7,300元×11ヶ月=80,300元

施設維持費:7,300元/1回

面接料:500元/1回

母の会会費:50元/学期毎(平成28年度現在)×4学期=200元

雑費:約500元(園外保育、遠足等の実費)/1年

給食費:一食30元(火、水、金の週3回)で合計3,960元

通園バス費:距離により異なる。

合計:92,760元+α(通園バス)

今のレートで計算すると約143万円です。。。。

周りの駐在員の方が困られていたのは、

・円安の時が痛い

・大きな一括出費が痛い

の2点です。

どういうことか?と言うと、

駐在員は日本円と中国元の両方で給与が支払われる場合があります。

中国元の給与はそれほど多くない場合、生活費などで日本円を中国元に

換金する必要があるのですが、円安だと相対的に給与が少なくなってしまうのです。

更に、上記の学費は4期に分けて支払うので、1回の出費が約23,000元(約36万円)と

大きく、急にそんなお金を用立てできないということでした。


日本人小学校/中学校(義務教育)

例、上海日本人学校 虹橋校(上海日本人学校虹橋校

入学金:2,250元/1回

施設金:17,750元/1回

合計:20,000元/1回

授業料:2,060元/1ヶ月×12ヶ月=24,720元/年

PTA会費:25元/1ヶ月×12ヶ月=300元/1年

合計:25,020元/1年

ランニングコストとしては日本円で約387,810円なので、幼稚園より安いですね。


日本人学校高等部

例、上海日本人学校 高等部(上海日本人学校高等部)

入学金:10,000元/1回

施設金:17,750元/1回

合計:20,000元/1回

授業料:9,310元/1ヶ月×12ヶ月=111,720元/年

PTA会費:25元/1ヶ月×12ヶ月=300元/1年

合計:112,020元/1年

ランニングコストとしては日本円で約1,736,310円。

変な私立より高いです。これが3年間ですからね。。。。

上海日本人学校高等部公式サイト

ホーム | 上海日本人学校高等部

渡航費

家族分も含めて会社負担なので気にしなくてOKです。

もし自己負担させられていたら、必ず交渉してください。

保険料

海外での保険は会社負担なので気にしなくてOKです。

もし自己負担、または加入していなかったら必ず交渉してください。

保険に入っていないと大変なことになるので、必ずです。

会社で加入してもらう保険についても、どんな内容なのか、家族もきちんと対象になっているか確認しましょう。

住居費

会社負担なので気にしなくてOKです。

有り得ないと思いますが、自己負担になっていたら必ず交渉です。

食費

食費が最も個人差の出やすい費用項目です。

仮に毎日、昼晩と日本食を食べた場合ですが、

ランチ:70元/1日

夜ご飯:200元(晩酌含む)/1日

合計:270元/1日

月額8,100元×12ヶ月=97,200元(1,506,600円)/年

ただし企業にもよりますが役職の高い人は、夜ご飯代を交際費として

経費にする人がいるので、悪い意味で節約できるかもしれません。

ご家族で来ている場合は、日系スーパーで買うと思うので日本にいる時に

かかっている食費の約1.5倍~2倍を見ていれば良いと思います。

通信費

会社負担なので気にしなくてOKです。

中国の場合、かなり安いので交渉はしなくても良いかもしれませんが、もし自己負担になっていたら交渉です。

交際費(遊興費)

これも人によって大きく違うので何とも言えません。

更に言えば食費と同じく、役職が高ければ仕事上の交際費として、

経費で落とす方が多いので、やはり

会社負担なので気にしなくてOKです。

かな笑

交通費

さすがに土日の日付けになっているタクシー領収書は経費精算できないけど、

たいがいは経費で落とすので、やはり

会社負担なので気にしなくてOKです。

中国駐在、赴任が決まったら事前に準備すること・やることリスト

住民票を抜く

住民票が残ったままだと住民税を支払わないといけません

お住まいの市役所へ行き、海外へ行くことになったので

住民票を抜くことを忘れないようにしましょう。


携帯プランの見直し

日本の電話番号は帰国した時に使うので、そのまま継続されると思います。

もしあなたが、ソフトバンクやドコモ、auなどのキャリアを利用されているなら、

MVNOに切り替え、ダウンサイズされることをオススメします。

最近では番号を変えずに(MNP)、格安SIMカードが手に入るので

他社へ乗り換えておくというのが得策ですね。

ドコモの回線が使えて安定しているので、僕はLINEモバイルを使っています。

一番基本的なプランであれば、月額1,200円で維持できます。

僕が中国から帰国した時に実践したお得なLINEモバイルへの申込手順を

紹介しているので参考にしてみて下さい。

まずはアフィリエイトサービスのバリューコマースの会員登録から始めましょう。

バリューコマース 


生命保険、医療保険などの見直し

先述の通り海外の保険料は会社が負担してくれます。

怪我や病気、風邪は、会社が入ってくれている保険を

利用すればキャッシュレスで診療を受けられます。

そのため今、日本で入られている医療保険は必要なくなるため、

支払っている保険料が無駄になってしまいますので、

整理されることをオススメします。

僕自身もアフラックの終身医療保険EVERという保険に入っていましたが、

上海へ来る前に解約してきました。

僕は新卒で採用された会社でアフラックの保険営業をやっていたので、少しだけ保険には詳しいと自負しているので少しだけおすすめです。

「がん保険」や「死亡保険」、「貯蓄性のある保険」などは

解約しない方が良いです。

「がん」といった大病は中国で入る医療保険ではカバーしきれないこと、

死亡も同じ理由です。

また貯蓄性のある保険は途中で解約してしまうと損するためです。

僕が保険の営業をしていたのは随分前なので、新しい保険商品も出ています。

ぜひ窓口で相談された方が良いと思います。

今入っている保険会社の営業マンに相談しても、偏った提案しかもらえません。

特定の保険会社に所属しないFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談してみましょう。

生命保険の相談、見直し【保険マンモス】

僕は日本へ帰国したあと、ここからFPに家へ来てもらい3回ほどの面談+コンサルティングを受けて新たにチューリッヒのがん保険を契約しました。(アフラックのがん保険に昔自分の営業数字にするため入っていたのですが、新しい保険の方が保障が良かったため)


中国でも日本の口座から直接中国元をおろせる方法を用意しておく

上述の通り駐在員は日本円と中国元の両方で給与が支払われることが多いです。

中国元で生活費が足らない場合は、日本円を中国元に変える必要があります。

その際に便利なのがセゾンカードが運営するセゾンカードが運営するNeo Moneyです。

 特徴は以下の通りです。

  • 入会金、年会費無料
  • 銀行口座の開設や登録不要
  • 銀聯なので中国のATMで中国人民元の引き出しが可能
  • レートも空港などより良い
セゾンカードが運営するNeo Money

海外で使うとポイントが2倍貯まるクレジットカードを作る

これも僕の駐在員上司がやっていることで、めちゃくちゃお得なクレジットカードの使い方です。

クレジットカードの中には海外で使用するとポイント/マイルが2倍といった

タイプのものがあります。

出張で乗る飛行機、泊まったホテル、タクシー代、交際費などなど、

経費精算できるものはもちろん、

生活上のあらゆる消費を、このクレジットカードで決済すれば

マイルがあっという間に貯まって、家族で海外旅行も行けてしまいます。

もし僕が駐在員で日本円での収入があったなら・・・・・絶対やってました。

僕の日本人駐在員の上司が持っていたカードで、オススメなのが、

アメリカンエクスプレスのプラチナカード。

年会費2万円が発生しますが、駐在員なら余裕で、瞬間ペイできちゃいます。

・日本、中国の空港ラウンジ使いたい放題

このクレジットカードに付帯されるプライオリティパスはプレステージと呼ばれる

最高級クラスの会員権です。

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日本と中国にある空港を調べると、

東京、大阪、名古屋、北京、上海、広州、深セン、香港などなど主要都市はもちろん、

ウルムチ、済南、西安、石家庄など2,3級都市の空港でもラウンジが使えます。

中国で一度でも飛行機に乗ったのある人なら分かると思うのですが、

どの航空会社を利用しようが「ディレイ(遅延)」が初期設定です。

1時間や2時間のディレイは当たり前で、飛行機は遅れるものと心得る必要があります。

僕は最高11時間のディレイを経験しました。

そんな時、ラウンジがあれば・・・・ディレイの時間も有意義に過ごせたことでしょう。

中国は広大で、拠点が複数都市にまたがっているので、駐在員は出張が多いです。

ラウンジが使える空港マップ

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・海外での利用でポイントが2倍

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海外でクレジットカードを使うと永久不滅ポイントが2倍貯まります。

このクレジットカードを持っていた日本人上司は、

会社が出張の飛行機やホテルの手配をしてくれるのに断って自分でやっていました。

自分のクレジットカードで手配をし、それを経費精算として上げるのです。

金融商品なので基本的には日本在住の方した作れません。

日本にいる時に用意をしておきましょう。


マイホームを賃貸してくれる人を探す

もしあなたがマイホームをお持ちで、家族全員で来られるなら

借り手を探されることをオススメします。

住宅ローン返済、固定資産税で日本円が消えてしまうくらいなら、

誰かに貸した方がお得です。

僕も大阪の実家近くに1軒屋を購入していたので、貸していました。

毎月のローン支払いが25,000円、家賃が68,000円だったので、毎月43,000円の

キャッシュフローが生まれていました。

当時は日本円収入が無かったので、これで国民年金を支払っていました。

家族帯同で来るなら貸した方が絶対良いです。


車を売っておく

もしあなたが単身もしくは家族連れで中国へ赴任されるのでしたら、

お持ちの車、バイクを売っておいたほうが得です。

持っているだけで、駐車場代、保険、税金とかなりコストがかかってしまいますから。

やっぱり車売るなら業界No.1のガリバーでしょう。

中古車買取なら、ガリバー【無料査定】

日本で購入/準備しておくべきもの

電子辞書(必須)

スマートフォンにも辞書アプリがありますが、やはり電子辞書にはかないません。

仕事・生活での使用頻度がかなり高いので必須で用意しておきたいです。

僕が使っているのはCASIOの電子辞書。

カシオ CASIO 電子辞書 エクスワード 中国語モデル XD-SR7300RD

嫁がプレゼントしてくれたのですが、かなり役立ちます。


ノートパソコン

会社から支給がある方は必要ありませんが、もし無い場合は日本で購入しておかないと大変なことになります。

中国で販売されているパソコンは全て中国語OS。

メニュー画面から右クリックしたら表示される文字まで、全てが中国語なので操作できません。

またキーボードの配置も違うので入力すらおぼつかないです。

必ず日本でパソコンを購入してきましょう。

Amazonでノートパソコンを見る


VPNの導入

中国ではFacebook、Twitter、YouTubeといったwebサイトにアクセスできません。

これは中国政府による検閲規制で、中国大陸からのアクセスを

ブロックしているためです。

最近は友人、恋人、家族とSNSを通してコミュニケーションするので、

アクセスできないのは、かなり痛いです。

そこで登場するのがVPN。

中国政府のブロックを回避して、これらのサイトにアクセスができます。

日本にいる間に設定されることをオススメします。

中国に来たら、VPNを購入/設定するwebサイトにすら

アクセスできなくなる可能性があるからです。

僕が使っているのはこれ

12VPN

英語で一見難易度が高く見えますが、簡単です。

あと日本人が運営している他のVPNサービスより、安くて安定しています。

7年間使っていましたが、つながらない!といった経験は無かったと思います。


GoogleIME

中国に来るとGoogleへのアクセスができません。

Googleが提供しているIME(入力システム)はめちゃくちゃ便利なのですが、

中国来てからインストールしようとするとアクセスが

ブロックされてインストールできません。

(VPNを入れていればできますが。)

なので、日本にいる間に入れておくことをオススメします。

Google 日本語入力


両親や家族とのコミュニケーションツール

うちの両親は情弱です。なんせ60歳オーバーですから。

駐在員で一定の役職で来られる方の親御さんも60歳、70歳になっていると思います。

そうすると連絡を取るには電話しかなくなるのですが、電話代が半端じゃありません。

情弱な60オーバー両親でもiPhone、Androidなどのスマホは使いこなせるので、こちらへ来る前に購入させました。

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 ツールを購入して入れるべきアプリはLINEでもSkypeでもありません。

中国では突然、LINEやSkypeが通信ブロックされます。

入れるべきアプリはWechat(微信)です。

中国版LINEですね。

www.wechat.com

中国上海での生活費を

  • 駐在員
  • 留学生
  • 現地採用

の3つで場合分けをして、シリーズで記事にしています。

留学生編はこちら。

現地採用編はこちら。

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