10年8月~17年4月、中国上海で広告の仕事。17年5月に日本へ帰国、中国×金融×マーケティング

中国人の平均年収が日本人の平均年収を抜き去る日はまだまだ来ないって本当にそうか?

この記事の概要

・中国人の平均年収は日本人の平均年収の約1/4

・中国で平均値を取る、という行為は意味が無い

・周りにいる中国人の友人は、余裕で日本人の平均値を超えている

※訂正記事を書いています。文末にリンクがありますので合わせて御覧ください。

 

http://www.flickr.com/photos/92457334@N04/15889225332

photo by ApolitikNow

2015年上海市民の平均年収は・・・・

上海統計局という機関があります。

上海市に関する様々なデータを取り扱っていて、上海市民の年収のデータもあります。

 

2015年1年間の平均年収はまだ発表されていませんが、

2015年上半期(1月~6月)の平均収入は25,279元、

第3四半期(1月~9月)の平均収入は37,568元、つまり四半期で12,289元の収入があったことになります。

 

仮に第4四半期も同じ収入があったとすると、

2015年1年間の上海市民の平均年収は49,857元と推測でき、

2015年12月のレートが1元=約19円なので、

49,857元×19元=947,283円ということになります。

 

2014年以前からの平均年収推移は?

2014年以前の平均年収の推移を追ってみましょう。

 

 f:id:daotian105:20160115003450p:plain

 

僕が中国に来た2010年からはほぼ2桁で給料が上がってるんですね。

ただ2015年、まだ最終データが公開されていませんが、鈍化しています。

 

日本人の平均年収は?

nensyu-labo.com

 

によると、日本人のサラリーマンの平均年収は415万円(2014年)。

上海市民の平均年収が約100万円なので、4倍くらいの差があります。

つまり、まだまだ日本人サラリーマンの平均年収を抜き去る日は来ない、

ということです。

 

がしかし、、、、

 

中国における平均ほど意味の無いものは無い

一方で、中国において「平均値を取る」ということほど意味の無い行為はありません。

てっぺんと底辺の格差が日本人には想像できないほどあるので、

平均で比較するという手法は全く意味が無いのです。

 

例えば僕の中国人の友人Aさん。(同じ会社で働く人ではありません。)

 

彼は29歳、上海人で給料は毎月16,000元。既婚。子ども無し。

同じく上海人である嫁さんの給料は毎月9,000元。

世帯月収は25,000元(475,000円)です。

中国では13ヶ月分の給料が支払われる制度なので、

世帯年収は25,000×13ヶ月で32.5万元(618万円)あります。

 

更に、ボーナスもあります。

最低給料の2ヶ月分から、多い時で5ヶ月分の年もあったそうです。

仮に2ヶ月分出たとしたら、世帯年収は37.5万元(712万円)もあります。

 

更に更に、彼らは、持ち家に住んでいて家賃は払っていません

上海の郊外にあるこの家、1㎡当たり6万元で、間取りは3LDKの90㎡です。

資産価値で言えば6万元×90㎡で540万元で、日本円換算で1億円です。

 

更に更に更に、今住んでいる家以外に、嫁さんの親御さんから受け継いだ家もあり、

こちらも同じくらいの資産価値があるので、約2億円の資産があることになります。

 

更に更に更に更に、中国の生活固定費は日本と較べて安いです。

ガス水道光熱費、通信費、食料費、交通費などは贅沢さえしなければ、

日本の半分に抑えることが可能です。

彼らはかなり堅実な夫婦で豪遊もしなければ(旅行には結構金使ってるけど)、

浪費をすることもなく、毎月給料の約半分のお金を貯蓄や投資に回しているそうです。

 

今の日本に

・29歳、既婚で

・2億円の資産を持ち

・毎月20万円以上のお金を貯蓄できる人

がどれくらい、いるでしょうか?

 

彼らのような上海生まれの人たちは、ゴロゴロいて、全く特異な例ではありません。

 

平均すれば中国人の年収が日本人のそれを超える日はまだまだ来ません。

 

しかし、中国の年収ピラミッドの一部分を切り取ってみると、

日本人の平均値を余裕で超えてくるのです。

 

そしてこの一部分に、数千万単位の人たちが分布しているのです。

 

※訂正記事

すみません、、、、コメント欄にある通りデータに間違いがありました。

下記で訂正記事を書いていますので、合わせて御覧ください。

www.china-b-japan.org

 

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コメント (5)
  1. 中国人です より:

    中国人です
    上海市民の平均年収は49,857元は平均年収ではなく、一人当たり可処分所得のことです、子供や老人なども含めた収入のことです、例えば上海に一家三人いる(働いてない子供も含む)とすれば上海一家の可処分所得は49857元×3になりますので15万元ぐらいですね。ちなみに日本の世帯可処分所得は月39万円で世帯員数は2.4人ので39万円÷2.4×12ヵ月で115635人民元になります上海の2.3倍になります。また中国全体の一人当たり可処分所得は22000元なので5倍強になります

  2. 中国人です より:

    ちなみにスイスの何とか機関の調査によりますと中国の中間層は1.3億人で世界一、アメリカは9000万人で2位、日本は5000万人位で3位です。

  3. daotian105 より:

    >中国人ですさん
    コメント、ありがとうございます。
    本当ですね、、、、僕の中国語の認識が間違っていました。
    訂正記事書きます。
    本当にありがとうございました。

  4. 香港人 より:

    香港を除いた中国のトップ都市である上海と日本の平均を比べるってunfairですねwww比べるなら東京と上海を比べた方が良いのでは… お金の流れの速さも、不動産の価値も、東京と日本の平均では全然違あと思いますけど…
    また、「親からの引き継いだ資産」を含めて話すなら、日本人の方々も両親資産等を含めて計算しないといけないと思いますけど…
    如何でしょうか。

  5. daotian105 より:

    >香港人さん
    的確なご指摘、ありがとうございます。
    おっしゃる通りですね。
    時間がある時にデータ探して比較して、記事にしてみます。

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