ご存知の通り、中国からGoogle系サービスは使えません。
これはグレートファイアーウォールと呼ばれる、中国政府が作ったネット上にある
万里の長城のような壁が原因です。
Google系サービスが使えないので、サイト分析ツールのGoogle Analyticsも使えません。
では、中国ではどうやってサイトを解析するのか?といいますと、
中国の検索エンジンシェアNo1の百度が提供しているサイト分析ツール
「百度統計」
を使うことになります。
百度統計公式サイト
実はこのサイトにも実験的に入れて使っていまして、使い勝手も良いので、
今後も入れっぱなしにしておこうと思っています。
百度統計でどんなことができるか、画面キャプチャと一緒に少しご紹介します。
Google Analyticsと同じく解析タグをページ上に入れます。
</head>より前に入れます。
通常知りたいようなことは基本的に見られます。
サマリ
昨日と今日のPV、UU、離脱率、滞在時間が一覧で出てます。
時間別、キーワード別
左側が時間軸でPVやUUの変化がグラフで追えます。
右側はキーワード別のTOP10が見られるのですが、もちろん百度で検索して
僕のサイトに訪れる人はいないので、データは見られません。
どこから流入してきて、どのページへ入っていったかがTOP10で見られます。
左側が参照元、右側が訪問先です。
アクセスが多いページ、新規か再訪問か
左側がアクセスが多いページのURLランキング、右側が新規で訪れたユーザーか再訪問のユーザーかが見られます。
ユーザーの属性
左側が年齢、右側がエリア別でユーザー属性を見られます。
年齢は、多分ですけど百度のアカウントを持っているユーザー情報をもとにしていると思います。
百度にログインしている状態でサイトを閲覧すると、このデータが溜まっていくのでしょう。
僕のサイトの場合、百度にログインした人が見ることはあまり無いので参考になりません。
右側のエリア別は、IPでしょうね。
IPからどの省、市から見られているかが分かります。
百度リスティング広告
赤枠の部分は、百度で行うリスティング広告のレポート項目です。
百度統計は、百度が運営する分析ツールですから、もちろん百度リスティングとも
連携することができます。
ただ、百度リスティングのアカウントと同じIDと百度統計のIDが
一致していないと見られないので注意が必要です。
リアルタイムレポート
数字が0になっていますが、Google Analyticsと同様にリアルタイムレポートも見れます。
下記のような感じで直近5,000のアクセスの明細も見られます。
この機能はGoogle Analyticsには無いですよね。
赤丸で囲ってある+のアイコンをクリックすると、
そのアクセスの更に細かいところまで見られます。こんな感じ。
例えばこの人は、
・iPhoneのSafariを使っている
・Yahoo!から検索してきた
・このページへ最初にアクセスした
・その後、4ページほどサイトを見てくれて
・2分30秒ほど滞在してくれた
なんてことまで分かります。
僕のサイトはコンバージョンが無いので、関係ありませんが、
コンバージョンページを定義すれば、コンバージョン分析も可能です。
ユーザー分析
エリア別
デバイス別
などの数値が見られます。
Google Analyticsではなく百度統計を使う2つのメリットがあります。
・中国でVPNがいらない、日本からでも見られる
Google系サービスではないので、中国からもVPNを使わず見られます。
更に日本からでもアクセスできるので、数値管理が可能です。
中国語ですけど、漢字を見れば、まぁだいたい分かります。
・中国人が中国で、中国語を使って管理ができる
グローバルサイトを日本で管理すると、どうしてもGoogle Analyticsを使いがち。
でも、実際に数字を見て「もっとコンテンツをこうした方が良い」という、
提案や意見は現地にいる人に任せた方がいいはずです。
百度統計なら、中国人が、中国にいながら、中国語で管理できるので、
これが可能になります。
百度を見てると中国ってやっぱすごいよね、としみじみ感じます。確かGoogle翻訳みたいなのもありますもんね。