昨年、尖閣諸島を日本が国有化し、中国が大きく反発。
中国各地でたくさんデモが起きました。
日本のテレビが見られなかったので、なんとも言えませんが、
恐らく日本の報道ではかなり過激な内容が幾度と流れていたのでしょう。
普段は僕からしかかけない大阪の実家への電話ですが、
この時は両親から僕の携帯にもかかってきたくらいなのですから。
しかし、日本の方が思うほど、上海の状況はひどくありませんでした。
地下鉄の中で普通に日本語のフリーペーパーも読んでいましたし、
日本人の方から電話がかかってくれば、日本語で会話していました。
(もちろん大声で話すことはありませんでしたが。)
僕が以前住んでいた上海人の大家さんも、私を追い出そうとしませんでしたし、
下に住んでいるおばさんと話しても
「最近は嫌だねー。国と国との問題だから私たちには関係ないけど。」
と言っていました。
中国人の同僚は、もちろん日系企業に務めているということもあってか、
至って普通、いつもと変わらず通常業務をこなしていました。
一般の中国人は、尖閣諸島問題に対してそれほど関心を持っているわけではないと思うのです。
もちろん国民感情として「日本はけしからん」と思っていることはあると思いますが、
尖閣諸島問題などというちっぽけな問題よりも
「給料上がらないかなぁ」
「新しいiPhone欲しいなぁ」
「結婚するには家買わないとなぁ」
「明日、どこへ遊びに行こうかなぁ」
という問題の方が優先度が高いわけです。
日本で報道をご覧になった方は、デモに参加している中国人がマジョリティと
思われるかもしれませんが、マイノリティです。
上海の日本領事館付近で9月18日に行われたデモを見ました。
その日は日本企業のほとんどが日本人の出勤を禁止していたので、
免許の申請をしに外出したところ、見かけたのでした。
↓9月18日の僕のツイート
引き続き上海からレポート。 会社は自宅待機処置を取り、家にいました。 が、お昼を食べに外に出るとデモに遭遇。 やっぱり日本の報道は過激。 確かにコール叫びながら練り歩いていますが、破壊行為も暴力もありませんでしたよ。 pic.twitter.com/44dMwilz
— 上海ではたらくビジネスマン (@china1b1japan) September 18, 2012
周りに野次馬がいましたが、全く深刻な感じではなく、観客気分。
あぁなんかやってるなぁ、という感じで見てるだけでした。
男児救助の中国人留学生にローソンも感謝状 日本のネット上でも称賛 「尊敬する」「中国に対する見方変わった」―中国メディア (XINHUA.JP) – Yahoo!ニュース
これは本当に凄い。
中国人留学生が日本の子どもを助けてくれた。
こういうニュースが日本人のステレオタイプな中国人の見方を変えてくれる。
この中国人の方、上海ご出身のようで、復旦大学を卒業とのこと。
復旦大学は日本で言えば、一橋大学か京都大学レベル、めちゃくちゃ優秀な方です。
こういうポジティブなニュースが日中間で続けばよいのですが。
日中関係がよくなりますように。