昨年末からLOUIS VUITTONが中国の7店舗を閉鎖しました。
具体的には、
です。
この閉鎖の傾向はまだ続く模様です。
実はLOUIS VUITTONだけではありません。
上海随一の観光地でもあり、プレミアブランドが立ち並ぶBand(外灘)では、
2013年を境に、
などが立て続けに閉店をしています。
中国は金持ちが増え上記のようなプレミアブランドにとっては、
うまみのある重要マーケットかと思っていたのですが、中国国内のビジネスは、
ここ数年で大きく状況が変わってきているようです。
その状況の変化を引き金となっている事象、理由が記事になっていたので、
シェアします。
先に書きますが「中国経済が低迷しているから」という理由ではありません。
中国人なら誰でも知っていることですが、
中国国内において贅沢品の価格が高い
です。
中国の商務部という機関が発表した数字によると、服、装飾品、お酒などの
高級ブランドの商品価格を世界各地での販売価格と比較してみると
という結果だったそうです。
例えばLOUIS VUITTONのシティ・スティーマーというバッグ。↓
中国では28,500元なのに対して、パリでは22,500元と約6,000元の差があります。
これまで中国の消費者は、このような価格差があることすら知りませんでしたが、
インターネット、SNSの普及によって白日の下に晒され、中国国内で買うのが
アホらしくなり、
といったケースが増え、結果として中国国内の店舗の販売が低迷しています。
モールを運営する不動産会社からすれば、上記のようなプレミアブランドに
テナントとして入居してもらうことは、それ自体が価値になるので、
10年前であれば、3年~5年の間はテナント料が免除される、といった
高待遇で出店ができていたそうです。
テナント料がかからなければ、大きな固定費が削減できますから、
出店すれば収益が出るといった状況になっていたようです。
更にテナントによっては内装費用もモール運営会社が負担することもあったそうです。
そのため、全国各地にプレミアブランドが出店し、どこの街に行っても
LOUIS VUITTONがある、そんな状態になっていたのです。
しかしながら、中国の不動産価格上昇にともない、モール運営側もそんな
高待遇を続けることなど到底できず、テナント側に家賃負担を求め始め、
お店の経営を圧迫していったのです。
更に人件費も上がってきています。
記事によるとプレミアブランドの業界で働く人の約3割が1万元以上の
高給取りで、更にここ数年も更に上昇傾向にあります。
これも店舗の経営を圧迫している一つの原因になっています。
皆が憧れるプレミアブランドではなく、私しか知らないブランドを所有したい
そんな個性を求める流れが、中国に起き始めています。
お金は持っているからLOUIS VUITTONは買える。
だけお、皆が既に持っているLOUIS VUITTONのカバンは持ちたくない。
センスがあって、まだ誰も知らないけど、これから注目されはじめるブランドの
カバンを持ちたい。
中国人の、特に若い(20代から30代)金持ちは、そんな風に思っています。
だから百貨店に入っているLOUIS VUITTONには行かず、
とかに行って、自分だけのバッグを購入しているのです。
LOUIS VUITTONが1年間に、中国国内の7店舗を閉めた3つの理由は