中国の女優ヴィッキー・チャオ(趙薇)をご存知でしょうか。
名前を聞いただけでは分からないと思いますが、映画少林サッカーに
出演していた丸坊主のあの女性と言えば分かると思います。
少林サッカーではふざけていましたが、かなりの美人。
この記事でも取り上げていました。
そんな彼女が証券法違反で罰金刑をくだされています。
記事によると、事件の顛末はこうです。
2016年11月
ヴィッキー・チャオ(趙薇)は配偶者である黄有龙と龙薇传媒という会社を設立。
資本金は200万元。
シェルフカンパニー(Shelf Company)と呼ばれ、実際には何も営業していない会社。
2016年11月28日
上場企業の万家文化(時価総額100億元)の会社の株が取引停止に。
この時の株価は18.83元。
※この時から既に龙薇传媒による買収が動きだしていた?
2016年12月29日
龙薇传媒は中信銀行杭州支店と、上場企業の万家文化という会社の買収プランを相談。
万家文化は100億元の企業価値がある大企業。
この際に、ヴィッキー・チャオ(趙薇)夫妻は6,000万元の自己資金を提示。
経営権を握るために30億元の融資を中信銀行杭州支店に打診。
1回目が12億元、2回目が12億元、3回目が残りの6億元を融資する方向で調整。
中信銀行杭州支店は早速、融資のための審査に入る。
2017年1月12日
万家文化はIRを発表。
金融機関の審査が終わり1月31日に、万家文化の買収が完了することを発表。
これを受け取引が再開され、株価は急上昇。4日間連続でストップ高に。
1株25元にまで値を上げる。
しかしこの時、中信銀行は龙薇传媒に対して30億元の融資を確定させていない。
十分な買収資金が確保できていないので、1月31日に買収が完了することはあり得ず、
これは虚偽の報告であると証券取引委員会は結論づけている。
2017年1月20日
万家文化は龙薇传媒より、
・中信銀行からは融資がされないこと
・他の銀行とも話をしたが今すぐ融資には応じられないこと
・期限までに集められるのは1.9億元のみ
・そのため1月31日に買収が完了できないこと
を共有される
2017年2月8日
再び万家文化の株は取引停止に。
取引停止の間に、株式譲渡の比率をもともと予定していた29.135%から5%に変更。
2017年2月16日
万家文化はIRで、この事実を発表。
株価は値を下げつづけた。
2017年4月1日
万家文化は正式に龙薇传媒による買収計画破棄を発表。
株価は下落を続けた。
2017年8月
万家文化は会社名を祥源文化に改名。
2017年11月9日
中国証券監督委員会が以下の懲罰を発表。
ヴィッキー・チャオ(趙薇):30万元の罰金及び証券市場から5年間追放
旦那の黄有龙:同上
万家文化の社長孔德永:同上
龙薇传媒(法人):60万元の罰金
万家文化(法人):60万元の罰金