日本へ帰国する前に一緒に飲んだ彼。
11月末から上海へ出張で来ていたので、彼とまた飲みました。
彼とは年齢が近いこともあり、色々刺激をもらっています。
彼と話して聞いたこと、感じたことをつれづれに書きたいと思います。
まだビールを飲む前から、彼からいきなりこんな言葉が。
「この半年で僕がどうしたいか、の方向性が分かった」
と。
その心を聞いてみると、こんな感じでした。
・今、時間の50%以上を「社会活動」に使っている
・サラリーマン、副業としての仕事の時間は25%、家族との時間に25%くらい
・経済的にはこれ以上稼ぎを大きくしても生活の品質が大きく向上しない
・先を見据えてもっと自分が満足の得られる社会活動に時間を割いている
社会活動と聞くとボランティア的な何か?かと思ったのですが、違いました。
社会活動って何なの?と聞いてみるとこんな感じ。
・前も話したけど僕は上海市のあるエリアの党員になっている
・党員になると今までアクセスできなかった人、人脈につながることができる
・社会活動とは、要は「党員として活動」を指している
・例えば北京からやってくる偉いさんとの会議に参加したり
・党員幹部が上海に視察へやってきた時、ホテルや旅程を段取りしたりする
党員としての活動に力を入れるとなぜ満足感を得られるのか?聞いてみると
・前にも話した地位、面子が立つ
・社会的地位を得られることへの満足感
とのこと。
また彼はこんなことも。
・この社会活動を通して得られた人脈は必ず金脈になる
・色々な業界、職種において既得権益が存在していて、その既得権益を享受できる立場になれる可能性がある
・今やっているような他から物を仕入れて、他社へ売るといったことではなく
・関所のように誰かが通るだけでチャリンとお金が入ってくる仕組み
・10年後にはサラリーマンも、副業もやめているのが目標だ
この話を聞いて僕は
「なんて不公平なんだ・・・」
と笑いながら言うと、彼は
・確かに不公平かもしれない
・だけど僕のような平民だったやつでも努力すれば、そこにアクセスできる
・日本でも既得権益っていうのはあるだろ?
・でもヒエラルキーの超高層部で渦巻いているから平民には見えない
・中国はヒエラルキーの階層ごとに存在しているから見えるし、
・努力さえすればその既得権益を享受する側にもなれる
・日本より不公平だけど平等だと思う
と。
うーん、たしかに。
彼が社会活動で一番キツイと言っていたのが飲みニケーション。
・ある日、幹部が上海にやってきて晩餐会
・夜7時から夜11時まで飲んだ
・白酒を1人1本ずつ、ワインボトル1本を空けた
・宴も終わりかけた時に幹部が
・明日は杭州へ旅行に行く。君も来るか?と言われ、その場で「はい」と答えた
・即座に奥さんへ連絡し荷造りをさせ
・二日酔いのまま朝6時に幹部の泊まるホテルへ迎えに行く
・杭州では2日間の旅程で、同じような飲み会が昼、晩と4セット
僕には到底できない・・・・。
ただ中国の商売においても飲みニケーションは本当に必須だと思う。
今回の出張であるメディアの晩餐会に招待された。
ある主要人物に声をかけ持っていたコーラで乾杯をすると、本当に挨拶だけで
終わってしまった。
もう一人、今度はワインボトルとグラスを持ち、その場でワインをつぎ合い、
乾杯して名刺交換すると話が弾んだ。
中国語はもちろん前提だけど、日本人ということもメリットに働くことがある。
日本人でありながら中国語を話し、一緒に酒を飲んで商売の話をすると、
向こうも喜んでくれる。
酒が飲めなくても、無理して飲むべし。
先方が年配であればあるほど、そうしなくてはならない。